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自転車を担いでナンパ その1

う、こっちまで原稿が溜まっちまった。
やばい。

自転車を担いでナンパ その1_d0149411_18195095.jpg

仕事柄、というより、元々の性分なのか、
意味不明の世界に行き当たると、ずりずりと覗き込みたくなってしまう。
この日もそうだった。

東京は山の手線の鶯谷駅は、出口によって極端に世界が違う。
違い過ぎる。
上の出口は上野の山に直結していて、
かの徳川家の菩提寺寛永寺や、国立博物館に続く文化の殿堂である。
ところが下の出口を降りて一歩路地を入ると、いきなり迷宮にさ迷い込むのだ。
しかも極彩色のラブホテルのみで構成されたギラギラの迷宮。

その午後も、そんな未知なる世界に私はいた。
近所の別口取材の帰りに、迷い込んでしまったのだ。
真っ昼間の不夜城は、何だか白々としていて、好奇心が騒ぎまくる。
そこへ自転車に乗ったおじさんがやってきた。
「お姉さん、1人?」とか何とか、話しかけられたのだろう。
気が付けば、私と男は肩を並べて歩いていた。
というより、私が行く先に、どこまでもついてくるのだ。

ふと気付くと、この迷宮には、私と同等か、更に目上と覚しき女が、
あっちこっちに立っているのだった。

つまり私も同業者だと、彼は思ったのだ。
これには結構驚いた。
需要があるのは、何となく理解する。
しかしこんなにこのジャンルの供給もあるとは、思わなかった。

しかし何故、こんな色気のかけらもない女についてくるのか。
私がついおもしろがって、聞きまくってしまったからだ。
こんな取材、滅多にできない。
それによれば、同世代どころか上は70代まで上野公園では現役なのだとか。

念のため、先ほどのお姉さんたちのお値段を聞いてみた。
「安いのいるよ。1万円だけど、
ホテル代込みだから、実質4000円ってのがさ」。
「ケッ! 私もその口かい・・・・」と、心の奥でほぞを噛む。

          続く。

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そんな訳で、この日の私が食べたのは、

・トマトとタマネギとピーマンのコンソメスープ
・ご飯など

家族が作ってくれた美味なスープで元気いっぱい。

by sibamataumare | 2008-08-01 23:59 | 人物伝