そういえばこの団地には駄菓子屋も畑もあった
久々に古くからの友人に会った。
知り合った時には24歳だった彼女も、今や30代。
だいぶ私に近づいてきた。な、わけないか。
彼女と話していて、ふと気が付いたのが、
私たち夫婦は、やたらめったら取材ばかりしていることだ。
今まで書籍や雑誌に発表しているのは、その一部に過ぎないのだ。
それでどうしているのかというと、押し入れに何箱もの取材ノートが積まれ、
夫の仕事場には、膨大な写真が並んでいる。
これを生きているうちに、何とかアウトプットしないと、
お話を伺い、写真を撮らせて下さった方々に申し訳ないこと、この上ない。
なのに、今も次々に興味の赴くままに取材を続けている。
「中古民家主義」を手掛けていることを知った方から、
「僕が住んでいる日本有数に古い学生寮」や「近所のトタン張りの公営住宅」や
「実家の醤油蔵」など、撮影しては?という声を掛けていただくようになった。
今まで恐る恐る知らない家を訪ねては、取材させていただいていたので、
こんな嬉しいことはない。
逆に撮らせていただいたところで、発表できない写真も山のようにある。
都営住宅の庭は、畑を作ってはいけない規則があるため、
自慢の野菜畑に並ぶご夫婦は,私たちだけの楽しみの写真に。
この駄菓子屋も何と団地内にあるのだが、
奥さんがかたくなに雑誌に載せてくれるなというのでお蔵入りだ。
でも、私たちが思わず写真を撮り、お話をうかがってしまうのは、
「この時代のこの場所で、この方が確かにこのように生きていた」ということを、
何とか留めておきたいからだ。
いや、単なる覗き屋なのかもね。
それに人が生きている限り、興味は尽きないんだなあ。嬉しいことに。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんなわけで、この日の私が食べたのは、
・新キャベツとロースハムの炒め物
・イワシの梅干し煮
・ポテトサラダ(もちろん手作り)
・いつもの八百屋さんの白菜の漬け物
さすが夫の夕飯は栄養たっぷりで美味しくて手が込んでいる。
ただし梅干し煮の梅干しは「私」が数年前まで毎年つくっていたもの。
ここは強調。