こうなったらもう祈りまくってしまえ
日本は四方が海に囲まれているから、
さぞや魚をよく捕って食べまくっているように錯覚してしまう。
しかし現在の魚介自給率は、57%に過ぎない。
魚の半分はつまり、輸入されているのだ。
かなり驚きの数字である。
こんな調子だから漁師だってどんどん減って、現在全国に22~3万人しかいない。
しかもその半数は60歳以上。
今回イージス艦との事故に巻き込まれた漁船の息子さんをはじめ、
25歳未満の漁師は、その中のわずか2,7%。貴重な後継者なのだ。
(農林水産省/「漁業就業動向調査報告書2005年度」
手元にある資料がちょっと古くてすみません)
東京湾のような穏やかな海でも、漁師さんは時として命がけだ。
あるベテラン漁師さんが、
手の甲にある鉛筆ほどの直径の古傷を見せてくれながらいうことには、
「アカエイのトゲにやられたんだ」
アカエイは尾の部分に鋭いトゲと毒がある。
しかも側面にはノコギリ状にトゲがあるため、
戻して抜くことができない。で、どうしたんですかと聞くと、
「しょうがねえから、自分で抜いたんだよ。そのまんま手のひら貫通させてよ」
聞くだけで貧血を起こしそうな話だが、
多かれ少なかれ、彼らはいろんな傷を負っているのだ。
命がけで捕らえた別な命をいただいて、私たちは命を長らえている。
それを彼らは知っているから、祈らずにいられない。
東京湾の水神祭にて
神主さんは海上祈願をし、塩と米と酒とあさりの稚貝を海に捧げる
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そんな訳で、この日の私が食べたのは
・バター付きパンにはっさくのマーマレードのせ
(瀬戸内海の島の友人手作りのひと瓶。フレッシュな美味しさ)
・コーヒー
東京での華やかなキャリアを捨てて、島に移り住んだ友人家族特製