藤森照信先生にお会いして
今日は嬉しい日だった。
建築学の大家で東京大学教授の藤森照信先生を訪ねたのだ。
あ、別にこの食堂で謁見したわけではないのだが。
渋い写真なので取りあえず・・・。
藤森先生に拙書「中古民家主義」を
「後世の人に、いい本ですね」と評していただき、天にも昇る気分だった。
「今、この場に存在する人の生活」を
記録させていただきたいという私たちの思いを、
ズバリ言い当てて下さったのだ。
これ以上のお言葉はない。
しかしここで終わらないのが、藤森先生だ。
「でも面白いね。これを見た未来の人は『昔の日本の住宅はこうだったんだ』
って信じるだろうし、家庭画報かなんかを見た人は、
全然違う日本の家を想像するんでしょ?」
うう、確かにそうだ・・・。
幅1メートル×長さ2メートル×高さ1メートルのテレビ付き個室だぁ?
水底のヘドロに鉄パイプを手でグサグサ差し込んだだけの上に建つ水上建築だぁ?
何かの拍子に、この世の他の文献がほとんど後世に伝えられず、
この本だけが奇跡的に残ったとしたら
「これが20〜21世紀の日本人の住まいです」なーんて、
研究者たちは、したり顔でいうんだろう。ちょっと楽しい。
こうした物件の数々をご覧になった先生のもう一つの御言葉は
「よくやるよ、ここまで・・・・」
で、書いて下さった拙書の帯の文章が、これだ。
『あれこれ住まいや
建物を採集した
本はあったが、
ついにここまで来てしまった
先はもうないだろう。
人と物の三位一体の極地』。
家宝だ。
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そんな訳で、この日の私が食べたのは、
・豆腐と豚肉のハンバーグ(もちろん手作り)
・ポテトサラダ(もちろん手作り)
・大根とキャベツの味噌汁(もちろん手作り)
もちろんすべて「夫の」手作り