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今日は楽しいひなまつり・・・のはずなんだけど・・・

私だって女の子だったわけで、桃の節句は浮き足立ちたい。
なのに何故だ、おひな様は見つからないわ、
原稿は書き上がらなくて、資料が十二単みたいにそこら中に広がっているわ、
ようやく何日ものたうち回った原稿を仕上げて、ささやかなおひな祭りだ
と、思いきや、
 NHKが「闇へ」という
アフガニスタンの米軍による拷問かなんかの番組を始めちまった。
・・・・・こわばる

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夫は彼の地を知っているだけに、真剣なまなざしである。
私には怖すぎる。人間は怖い。

いつかベトナムはハノイにあるホアローという捕虜収容所を見学したことがある。
もちろん抜け殻なのに、その仕組みが現役だった姿を想像するだけで
身の毛がよだった。

実際、ベトナム中部の村はずれに住む共産党員を訪ねると、
枯れ葉剤と拷問で体が今もボロボロだといっていたし、
政治犯として20年も拘留されていたおじさんは、貧しい生活を強いられていた。
彼らがどんな仕打ちを受けたのか、聞く勇気はなかった。

そのくせ、一時期「世界のベトナム戦争映画」鑑賞に、
はまり込んでいたことがある。
映画館に通い、貸しビデオ店で片っ端から借りまくったのだ。

有名無名のアメリカ映画はもちろんほぼすべて網羅、ご当地ベトナム、イギリス、
フランス、オーストラリア、タイ、シンガポール、韓国、日本などなど、
案外この題材は各国で取り入れられており、
私は数十本発掘し、そして逐一感想日記を付けていた。
20数年前のことで情報量が乏しかったベトナムを、少しでも知りたかったからだ。

でも、イタリアものはマカロニウエスタン調であり、
香港映画に至っては、何故か忍者が活躍していた。
それはそれで、とんでもなくマニアックなリストであったな。

そんな中で、唯一、恐ろし過ぎて途中で観ることができなくなってしまった映画が、
「ハノイ・ヒルトン」である。
これはハノイにある捕虜収容所が舞台で、
収容されたアメリカ兵士への拷問を連想させるシーンから始まったと思う。
先に訪れた捕虜収容所は、まさにその舞台だった。

10数年前に訪れると、すぐ隣に近代的な高層ビルが建っていて、
そのバランスの悪さも奇妙だった。
このビルにいる人たちは、お隣さんの過去を知っているんだろうか。

いつまでも人間が大好きでいられるといいな。
番組が終わった。

おひな祭りの始まりだ。

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そんなわけで、この日の私が食べたのは

・ひしもちの安倍川
・ひなあられ
・菱餅型おこし

かろうじて、頂き物のひな菓子で気分を盛り上げる。
 ちらし寿司やハマグリのおすましは、今年は夢でみることにする。

by sibamataumare | 2008-03-03 23:01 | ベトナム