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テレビじゃ気安くいうが、東京に地産地消なんてありえるのか

中国食材が云々されている。
でもどうせ私たちは、外食や加工食品で今もふんだんに、
安全かどうか知らない食べ物をせっせと食べ続けているのだ。
「地産地消」とは麗しいが、
食料自給率1パーセント(農林水産省調べ)の東京の人が、
軽々しく賞賛していい言葉かね、
と、ふと思う。

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私たちは時折、東京やその近郊の第一次産業に従事する方々に会いに行く。
いつだったか東京23区内の農家の話を聞いたところ、
「畑1反(300坪)で、年間の収入はたったの30万円」なんだそうである。
この敷地を駐車場にするとする。1台につき6坪が必要だというから、
単純計算すれば、約50台分になる。
賃料が1ヶ月1万円としても、年間600万円の収入を生み出せるのだ。
しかも手間は畑仕事より極端に少なくて。

今日の取材先の方から、
農林水産省が作成した「不測時の食料安全保障マニュアル」というのを
教えてもらった。
これが面白い。
現在、日本の食料自給率は40%弱
日本人の食卓の6割をも占める輸入食材が、ぷつりと無くなってしまったら、
日本人は何を食べればいいのか、というマニュアルだ。

それによると、国内で一生懸命作れば、
1日に食べていいのは、ご飯は茶碗2杯、蒸かしじゃがいも3個、
サツマイモの焼き芋3本、リンゴ4分の1個にぬか漬け一皿、焼き魚一切れ。
その他にうどんは2日に1杯、納豆は3日に2パック、卵は7日に1個、
肉は9日に1食はありつけるそうで、
1日約2000カロリー、ちょうど昭和20年代後半の食事並みなのだという。
もしかしたら我が家の現在の食卓と、そんなに変わらなかったりして・・・と笑う。

「ここまでの清貧には付き合いきれない」としても、
季節はずれの野菜や空輸の果物などを、わざわざ食べなくたって、
飢えるわけではあるまい。

その点、地方では地場作物や自家製野菜、
地元漁港で水揚げされた魚介を食べられる可能性が高い。

写真は、愛知県蒲郡の町の食堂でいただいた煮魚定食。
旬だというカレイが何尾も皿に盛られ、びっくりした。
さすが水揚げ地だ。羨ましい。

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そんな訳で、この日の私が食べたのは

・金目鯛の煮付け
・いつもの八百屋さんの白菜漬け(ゆず入り)
・めかぶと豆腐の味噌汁
・ご飯 など。

 地産地消といいつつ、本日の豆腐はきっとアメリカの大豆製。
 他は国産素材か? 調味料は怪しいかも・・・などと考えながら食べると、
 料理に国旗がはためいて見える。

by sibamataumare | 2008-02-29 23:41 | 食べもの