担ぎ屋のおばちゃんはモーニングがお好き

そういえば某雑誌で数年間、連載をさせてもらったことがあった。
その名も「地面すれすれ」。

 アジア諸国を旅していると、路上の露店がやたらと目を引く。
 簡易食堂から始まって、怪しげなブランドTシャツ、食べ物、自転車直し、果ては病院の前でトランクひとつを置いてしゃがみ込んで商う人々。覗き込んでみれば、使い捨て注射針を売っている。よっぽど医者の衛生管理が信用できないんだろうな。

 そのまなざしで日本を見れば、いるのである。
 地面すれすれの目線で商売をする人々が。

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 この写真は、担ぎ屋のおばちゃん部隊だ。
私が子どもの頃には、我が家にも週に数回来て、玄関先で店を広げると近所の主婦達がわさわさと集まってきたものだ。
 この背負いカゴには、野菜や自家製漬け物、時には米にお餅まで詰まっていて、凄まじい重量のはずだ。鶏肉も1羽丸ごとさばいて皮からモツまできれいに納めたセットを、竹皮に包んで持ってきてくれた。子どもの私は、おばさんの手かごに入った大福や豆餅が目当てだった。
 彼女たちのおかげで、都会人も結構良質な食材を、日々いただくことができたのだった。
 
 おばさんたちは千葉県からやってくるので母たちは「千葉のおばさん」と呼んだ。
 大人になってから知ったのは、その多くが京成線で通勤しているということだ。
 今でも京成本線のホームには「行商専用車両」と書かれた看板がある。朝の上りのその便に限り、最後尾は彼女たちのお召し列車となるのだ。

 今もこの車両に乗ったおばさんたちは、三々五々途中下車して、馴染みの家々を回って歩いたり、どこかで朝市よろしく野菜を地面に広げるのである。でもって、駅に降りたらまずは仕事の前のモーニングコーヒーで一服というおばさんたちもいる。結構楽しい仕事らしい。
  東京のどこかで見かけたら、美味しい野菜を買ってみてね。
 
 


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そんな訳でこの日私が食べたのは
・おから煮(町田の豆腐屋謹製・おばあさん直伝でかなり美味)
・昨日のお鍋の残りおじや(めかぶの粉とフランスの塩を入れたら相当美味)
・いつもの八百屋さんの白菜漬け
  仕事帰りに秒速調理でお腹を満たす。でも野菜だけは大量に食べるぞっと。
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by sibamataumare | 2008-01-28 23:03 | 地面すれすれ